大家族の朝晩は、とにかく時間との勝負です。何人分もの髪を毎日乾かすので、ドライヤー1台の「乾く速さ」や「使い勝手」が、地味に生活全体を左右します。今回、価格帯の違う3台のドライヤーを実際に使い、ストップウォッチと温度計で計測してみました。結果は、単純に「速いか遅いか」だけでは語れない、意外な発見の連続でした。
結論:価格は一番高い。でも、それ以上の価値があります
先に結論からお伝えすると、今回比較した3機種(KOIZUMI・SALONIA・BISARA)の中で、一番お勧めしたいのはBISARAです。価格は一番高いのですが、それ以上の価値があると自信を持って言えます。
先に結論だけ知りたい方へ
- 実験ではBISARAが一番時間がかかったが、これは検証ルールの影響が大きく、実際の使用では差がほぼなくなる可能性が高い
- 両手が完全に空くことで得られる快適さ・仕上がりの良さは、価格差以上の価値がある
- ただしスタンド式単体では持ち運びに不向きなので、通常のドライヤーとの併用がお勧め
うちがドライヤーを複数台持っている理由
長い髪の女の子が多く、毎日何人分もの髪を乾かすぶん、普通のご家庭よりドライヤーが壊れやすいのが実情です。加えて、私の住む地域は冬の冷え込みが厳しく、髪を乾かさずに過ごすと風邪を引きやすくなります。大家族では一人が引くと姉妹へ連鎖し、小児科→内科→耳鼻科のハシゴ(1件1〜2時間待ち)になることも。だからこそ、複数台を常備するようにしています。
以前使っていたドライヤーの調子が悪くなったとき、買い替えに向かってくれたのは夫でした。「一番安いので」と頼んだのに、あえて5,000円台後半のSALONIAを選んでくれ、使ってみると想像以上に良いものでした。この体験から「値段で本当に差が出るのか」を検証してみたくなり、さらにスタンド式のBISARAも加えて比べることにしました。



今回比較する3機種
- KOIZUMI「KHD9810W」(低価格帯/これまでの愛用品。購入当時・約5年前で3,000円程度)
- SALONIA「SL-013」(中価格帯/買い替え時に夫が購入。5,918円)
- BISARA「QS151MW」(高価格帯/スタンド式・手放しで使えるタイプ)
KOIZUMIとSALONIAは、最大消費電力1,200W・モード設定(セット・ターボ・COOL)も同じで、スペック上はほぼ互角。あえて「メーカーの違い」ではなく「価格帯の違い」を検証する組み合わせです。そこにBISARAを加えることで、「速さ」だけでなく「使い方そのものが変わる」タイプとの違いも見えてきました。
BISARAは新品だと約4万円で、正直うちには手が出ない価格でした。ただ、楽天ラクマでたまたま中古品が1万3千円で出品されているのを見つけ、即決で購入しました。
実験方法
- 入浴後、タオルで水分を取ってからドライヤーで乾燥
- 「ほぼ乾いた」と思えるまでの時間をストップウォッチで計測(判定は毎回同じ人=夫が担当)
- 脱衣所の室温上昇を温度計で計測
- 音はデシベル値ではなく「うるさいと感じるか」という主観で評価
実験の結果
| 参加者 | 髪の長さ | KOIZUMI(時間/室温) | SALONIA(時間/室温) | BISARA(時間/室温) |
|---|---|---|---|---|
| A子 | 43cm(天然パーマきつめ。伸ばすと50cm程度の可能性) | 3分33秒 / 0.3℃ | 2分02秒 / 0.1℃ | 5分09秒 / — |
| B子 | 44cm | 4分06秒 / 0.4℃ | 4分27秒 / 0.4℃ | 5分36秒 / 0.3℃ |
| C子 | 31cm | 5分07秒 / 0.3℃ | 3分49秒 / 0.3℃ | 6分13秒 / 1.0℃ |
| D子 | 33cm | 5分01秒 / 0.5℃ | 4分21秒 / 0.3℃ | 7分03秒 / — |
| E子(私) | 53cm | 5分41秒 / 0.3℃ | 5分27秒 / 0.5℃ | 6分03秒 / 0.7℃ |




音は、KOIZUMIが一番大きく「うるさい」と感じるレベル。SALONIAはやや静かなのに風量はむしろ強い印象。BISARAはさらに静かに感じました。室温上昇はKOIZUMI・SALONIAで有意な差はなく、概ね1分使うと0.1℃上がる程度でしたが、BISARAはC子・E子のときにやや高め(1.0℃、0.7℃)に出ています。
数字だけ見るとBISARAが一番時間がかかっていますが、これには理由があります。今回は「毎回同じ人(夫)が乾かす」というルールで検証したため、BISARAでは髪までの距離設定がやや難しく、一番長くかかってしまいました。しかし、小学生以上であれば、まだ乾いていない部分を自分から送風口に当てにいくことで、もっと早く乾かすことが十分可能です。つまり、実際の使用ではほぼ乾くまでの時間差が発生しない可能性が高いと考えています。
注意点
KOIZUMIとSALONIAではB子だけ逆の結果(KOIZUMIの方が速い)でした。各1回のみの計測(n=5)のため、これが本当の価格帯差か誤差かは断定できません。また、KOIZUMIは約5年前・3,000円で購入したもので、購入時期のズレもあります。あくまで「傾向」として受け止めていただければと思います。
髪の仕上がりにも差が
マイナスイオンが髪に良いという学術的な根拠はないようですが、C子・D子・E子(小学校高学年・中学生・大人)の3人は、それまでずっとKOIZUMIを使っていたところ、初めてSALONIAを使って「セット材なしでも真っ直ぐまとまる」と喜んでいました。うち2人は癖毛でストレートパーマを定期的にかけています。中でもC子・D子は、髪全体の「うねり」や毛先の「曲がり」が綺麗になくなったと大喜び。ただし夫にはその違いが全く分からなかったそうです……。多感な中高生の評価としては、期待以上の性能と言って良さそうです。なお、地毛がクルクルのパーマ状の子には差が見られませんでした。
その他の発見:髪の長さより「大きさ」が効く?
A子とD子を比べると、明らかにA子の方が髪は長いのに、乾燥時間はD子の方が長く、SALONIAでの差は倍近くありました。D子の方が年齢・体(頭)も大きいことを踏まえると、髪の長さよりも頭全体の毛量や体の大きさの方が乾燥時間に効いている可能性がありそうです。
使ってみて分かった、BISARAの本当の良さ
実は今回、一番BISARAを使い込んだのは私自身(E子)です。使ってみて、心から「買って良かった」と思っています。
最大の魅力は「両手が空く」こと

両手が完全に空くので、乾かしながらスマホを操作したり、本を読んだりすることもできます。もちろん、乾かすことに集中したいときは、片手で櫛を持ち、もう片方の手で髪をかき上げながら乾かせるので、仕上がりが綺麗になる上、腕も疲れません。手で持って乾かす通常のドライヤーだと、どうしても片手がふさがってしまい、乾かし方も片手分の動きに制限されてしまいますが、BISARAなら両手を自由に使いながら、自分のペースで丁寧に乾かせます。
結局、物としては本当に良く、残る問題は価格だけだと感じています。それでも、価格以上の価値があると、自信を持ってお勧めできます。
ただし、スタンド式だけでは足りない場面も
一つだけ注意点があります。BISARAのようなスタンド式は、置き場所が固定されているため、入院先や旅行など「持ち運び」が必要な場面には向きません。今回の検証のきっかけになった入院中のエピソードのように、どこにでも持っていける通常タイプのドライヤーも、あわせて1台持っておくのがお勧めです。
予算が厳しい場合の代替案
BISARAでなければ両手が空かないわけではありません。壁や棚に固定できる専用クリップ・卓上スタンドを使えば、SALONIAのような中価格帯の通常ドライヤーでも同じように手放しで使えます。我が家はちょうどクリップを固定できる良い場所がなかったため、BISARAのスタンド式を選びましたが、置き場所に余裕があるご家庭では、「安価なクリップ+中価格帯の通常ドライヤー」の組み合わせでも、経済的かつ効率の良い、近い環境を作ることができます。
参考:電気代の差(KOIZUMI・SALONIAの場合)
1,200Wのドライヤーで1人1日1分短縮できたとすると、5人なら1日5分。365日続けると:
- 短縮時間:5分 × 365日 = 1,825分 ≒ 約30.42時間
- 削減電力量:1.2kW × 約30.42時間 ≒ 約36.5kWh
- 単価25円/kWhとして:36.5kWh × 25円 = 912.5円/年
価格差2,918円は、毎日5人で使う場合、約3.2年で回収できる計算です。BISARAは実験上の乾燥時間が長い分、単純な電気代だけで見ればコスパは良くありませんが、それでも「両手が空く」価値と天秤にかけると、単純な損得だけでは測れない良さがあると感じています。
ちなみに、KOIZUMIを購入した約5年前と比べると物価も上がっています。SALONIAは見た目のデザイン性にもこだわっている印象があるので、価格差の一部は「見た目のオシャレさ」に対する費用かもしれません(あくまで私の主観です)。
まとめ
- 実験上はBISARAが一番時間がかかったが、これは検証ルールによる影響が大きく、実際の使用(特に小学生以上が自分で使う場合)ではほぼ差がなくなる可能性が高い
- 両手が完全に空くことで、他のことと並行できる、または綺麗に楽に乾かせるという価値は、価格差以上のものがある
- ただしスタンド式単体では持ち運びできないため、通常のドライヤーは引き続き1台持っておくのがお勧め
- 予算が厳しい場合は、中価格帯ドライヤー+別売りスタンド・クリップの組み合わせでも、近い効果を得られる
- 結論:BISARAは価格こそ一番高いが、それ以上の価値があると自信を持ってお勧めできる


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